雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

四国遍路日記/種田山頭火

この本もまた電子書籍である。

山頭火についてはほとんど知らない。

放浪の俳人、自由律俳句、そんなところか。

この本は日記であり、作品とはあまり関係がない。

 

四国遍路日記

四国遍路日記

 

 

春と修羅/宮沢賢治

この本もまた電子書籍である。

宮沢賢治の詩を読んだことが無かったので、試しに読んでみる。

詩というのは非常に私的なもののように思っているが、実は最も抽象的な言葉であり、何が書かれているとか、何を言おうとしているとか、学校で教えられるような捉え方では、何も掴めていない。

宮沢賢治の生活や生涯について何となく知ってはいても、詩の端々に見える姿は何だろうか。

もう少し、宮沢賢治を読み直してみても良いかと思った。

 

『春と修羅』

『春と修羅』

 

 

 

 

 

 

 

『春と修羅』補遺
 

 

人生論ノート/三木清

この本もまた電子書籍である。

リアル本では手をださない本も、電子書籍なら手が伸びるのは不思議だ。

だが、今ひとつピンと来なかった。

やはり、直感でわかるような気がするのだ。

 

人生論ノート

人生論ノート

 

 

高円寺純情商店街/ねじめ正一

この本のまた図書館で借りた。

ねじめ正一が現代詩の詩人であることと、松浦寿輝が詩人であったことは、少し違う気がする。

二人とも1980年代の頃に散文詩作品があり、当時は読んでいた。

私自身は松浦寿輝の方が好みだったが、この作品を読むと、ねじめ正一はやはり詩人であり、これは詩人が書いた小説なのだと思った。

描かれている日常は他愛もない。

だが、記憶にある散文詩とは異なる言葉で描かれている。

そのことを、使う筋肉が違うという言い方で説明しているのを、なるほどなと思った。

 

高円寺純情商店街 (新潮文庫)

高円寺純情商店街 (新潮文庫)

 

 

ねらわれた学園/眉村卓

この本もまた図書館で借りた。

言うまでも無く、ジュブナイルの傑作としてよく知られている本である。

遥か昔の子供の頃に、NHKのドラマで見た記憶があるが、すっかり内容を忘れているので、読んでみた。

判りやすくてテンポの良いストーリーであり、あっという間に読める。

wikipediaによるとTVドラマとして4回、映画として3回、映像化されている。(ねらわれた学園 - Wikipedia

1980年代の角川作品が気になる。

 

ねらわれた学園 (講談社文庫)

ねらわれた学園 (講談社文庫)

 
ねらわれた学園 (講談社文庫)

ねらわれた学園 (講談社文庫)

 

 

 

空港にて/村上龍

この本もまた図書館で借りた。

一瞬を引き伸ばして描写し、心理的な時間を表す書き方は、なかなか面白い。

ここに描かれる人の姿とは何だろう。

何か大きな物語があるわけでもなく、ちょっとした日常の一場面のようなものだ。

見かけは平穏な日常の中で、心の中では遠い所へ行こうと考えている。

そのシチュエーションは一般的ではないかもしれないが、そこにある日常は日常でしかなく、遠い所への憧れは満たされない願望のようなものかもしれない。

 

空港にて (文春文庫)

空港にて (文春文庫)

 

 

スローなブギにしてくれ/片岡義男

この本もまた電子書籍である。

というか、ブック○フに一冊も無かった。

そういうものなのか。

この本が出た当初は読もうなんて思いもしなかった。

ただ、南佳孝の同名の曲は気に入っていた。

バイク乗りの少年が、第三京浜で捨てられた猫と女を拾って、一緒に住んで…、という話である。

ホンダCB500、ムスタング、ロードサイドの定食屋、小道具で小説の世界が見えてくる。

拾った女とのボーイミーツガールな物語のようで、その手前にいる。

今にして思えば、ここにはブコウスキー的な雰囲気があるように思った。

 

スローなブギにしてくれ

スローなブギにしてくれ