雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

ロック読本/渋谷陽一 選

某大手の古本チェーン店で叩き売りされていたので買ってみた。

福武文庫を叩き売りするなんて、最高すぎる。

まぁ、世間では本を読まないらしいので、そんなことで喜んでいるのだって変人扱いなんだろう。

執筆陣は渋谷陽一を始めとする音楽ライターだけでなく、忌野清志郎泉谷しげる桑田佳祐中沢新一よしもとばなな等、ちょっとおもしろいラインナップである。

プレスリー以降、ビートルズからパンク辺りまでは言及されているけれど、90's以降のグランジ、ミクスチャーといった辺りは入ってこない。(1989年出版なので当たり前)

軽く読めてなかなか楽しい本であった。

 

ちなみに福武文庫の目録をアップされてる方がいたので、

kanchu-haiku.typepad.jp

を参照。

 

 

 

 

持たない幸福論/pha

年末に期限切れになる楽天ポイントが貯まってたので、今まで読んでなかったようなものを、ちょっと読んでみようかと探していて気になった1冊。

ちょっと著者の方はネット上では知っていたが、本を出していることは知らなかった。(ネットを表面的にしか見ていないのがバレる)

副題が「働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない」ということで、それが趣旨のエッセイ?だろうか。

ある種の人生論的な読み物だと思うけど、この本を手に取るのは誰なんだろうと思った。

悪い意味ではなく、率直に想定する読者層が想像できなかった。

それがこの本の価値なのかどうなのか、どこか自分の中で消化しきれない感じがした。

それが悪いことではないのだけれど。

 

 

プリニウス/ヤマザキマリ、とり・みき

Koboでキャンペーンで無料だったのでついポチッと。

古代ローマ博物学者の伝記マンガ、といったところか。

プリニウスの変人ぷりをネタにしている、と言うと、どうやらちょっと違うようで、ネロとの関係も今後展開されるような伏線が張ってある。

ともあれ、ちょっと面白いな、と思ったのだけれど、続きを買うかどうかは未定。

他にも読みたいマンガが山ほどあるし、使えるお金が限られているので。

 

プリニウス (1) (バンチコミックス45プレミアム)

プリニウス (1) (バンチコミックス45プレミアム)

 

 

翔んで埼玉/魔夜峰央

家に置いてあったので、読んでみた。

まぁ、らしいっちゃあらしいマンガである。

ギャグマンガの感想など書くものじゃない。

 

このマンガがすごい! comics 翔んで埼玉 (Konomanga ga Sugoi!COMICS)
 

 

ひとり暮らし/谷川俊太郎

久しぶりに谷川俊太郎を読み返してみる。

詩人としてというより、理想的な老後の生活を送っている先輩として、という感じがしている。

変化し続ける世界と、老いていく自分との関係は、難問だという気もするし、大したことではない気もする。

だが、確実なのはそれは平日に交流している人たちからは答えは得られない。

先達の本を読み、家から出て話を聞きに行く必要があるのだろう。

この本にまとめられている谷川俊太郎の日常は何でも無いようでいて、ちょっと老人らしい心の動きも垣間見える。

ひとり暮らし (新潮文庫)

ひとり暮らし (新潮文庫)

 

 

日本の面影/ラフカディオ・ハーン

久しぶりに、ラフカディオ・ハーンを読む。

この本はハーンの日本賛美の本である。

そうでない読み方ができないぐらい、日本を持ち上げているので、読んでいる方が気恥ずかしくなるくらいだ。

それにしても、いつから日本賛美のTVが、こんなに溢れているのだろう。

ちょっと前には、自虐的な日本再発見番組があったことが関係しているのだろうか。

日本というラベルを自分というラベルと重ね合わせ、承認要求とナルシズム、自信の無さの裏返し、誰かに認めてほしいと願っているのは、誰なのか、そして何故なんだろうか。

日本人がする日本賛美の言説にかすかに漂う気持ちの悪さは、錯覚ではないと思っている。

何かを隠して、何かから目をそらすような素振りが、そこにはあるような気がする。

だが、ラフカディオ・ハーンは、日本に何を見ていたのだろうか。

そこにあるのは、日本の幻に過ぎないのではないだろうか。

 

新編 日本の面影 (角川ソフィア文庫)

新編 日本の面影 (角川ソフィア文庫)