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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

近世快人伝/夢野久作

これもまた電子書籍である。 恥ずかしながら、夢野久作にこんな作品があるのを知らなかった。 というか、夢野久作の出自すら知らなかったのだ。 この本は夢野久作にに所縁のある幕末から明治期の黒田藩の快人物たちの伝記エッセイとでも言おうか。 面白いの…

安吾巷談/坂口安吾

この本もまた電子書籍でよんだ。坂口安吾による、時事ネタのエッセイである。 たいしたことを書いてるとも思わないが、引き込まれてしまうのは語りの上手さが出ているような気がする。 坂口安吾の軽妙な語りの裏に隠れているものは、鋭い触ったらすぐ切れて…

妖怪漫談/岡本綺堂

妖怪関連の本をを探して見つけた。 日本の妖怪話は、中国の輸入品というエッセイ。 まあ、それはそうなのだろうけど、それを言い立てたところでどうなるものかと。 妖怪漫談 作者: 岡本綺堂 発売日: 2012/09/14 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見…

我が人生観/坂口安吾

相変わらず電子書籍で坂口安吾を読み耽っている。 これは紙の本では読んだことが無かったが、なかなか面白い。 坂口安吾のエッセンスが詰まっているようなエッセイだ。 いちいち、そうだよなと思う事が多いが、翻って考えてみると、高校生の頃から坂口安吾を…

死と鼻唄/坂口安吾

引き続き電子書籍で読んでみた。 分かるような分からないようなエッセイだ。 鼻唄交じりに勝負に出るものは強い、という話。 戦場で死を見つめていない限りは死なないという話。 第二次世界大戦でのドイツ軍は、相手に死を思わせることが上手かったから強か…

安吾新日本地理/坂口安吾

これもまた電子書籍で読んだ。 実は紙媒体の本でも持っている。 こういう本の各章が、個別になってしまうのは、とても読みにくい。 なぜこんなことになってしまうのか。 こんなことでは、星新一が青空文庫で読めるようになったら、と想像するだけで恐ろしい…

日本文化私観/坂口安吾

言わずと知れた名随筆である。 ブルーノ・タウトの同名のエッセイに取り上げられるような悟り澄ましたような、所謂「文化」なんかより、人間の生き生きとした姿に文化の本質を見る、という主旨だと強引にまとめる。 それはそうなのだが、やはり洗練というも…

近代支那の文化生活/内藤湖南

中国における近代とはなにかという考察。そのメルクマールとして、平民ということを持ち出して、宋からとしている。さらっと読み流してしまった。近代支那の文化生活作者: 内藤湖南発売日: 2012/10/01メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

耳目記/芥川龍之介

Kobo Glo HDを買ったので、さくさく青空文庫が読める。 性能ではタブレットやスマホと比べられるものじゃないけど、電子書籍端末はありだと思う。 ということで、3ページほどの芥川のアフォリズムをさくっと読む。 芥川のアフォリズムはどこか皮肉めいた笑い…

私の食物誌/吉田健一

吉田健一が再評価されているのは、最近のことではないだろうか。 ところで、吉田健一をどのように知ったのかは、もう覚えてはいない。 石川淳か、倉橋由美子か、或いは松浦寿輝か、その辺りの作家から、名前を聞きかじったのだろうと思う。 日本文学史のメイ…

近頃の幽霊/芥川龍之介

近頃とは言っても、20世紀初頭の怪談話に関するエッセイである。欧米の動向を押さえつつ、怪談が形式としては古典でありつつも、内容は水物であることを見抜いている。流石の慧眼である。 近頃の幽霊 作者: 芥川竜之介 発売日: 2012/09/13 メディア: Kindle…

葬儀記/芥川龍之介

これは、夏目漱石の葬儀の様子を描いている。このところ読んでいた作品と違って、感傷的なエッセイだ。葬儀記作者: 芥川竜之介発売日: 2012/09/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

詩本草/柏木如亭

ふらりと本屋に立ち寄って買ったのだが、読み進むうちに何だかデジャヴュに襲われ、このブログを調べてみたら、2年前に買っていた。 ということで、漢詩で書かれた江戸時代のグルメ本ですが面白い。 「さつまめし」のくだりは涎が出そうになる。 詩本草 (岩…

葛飾土産/永井荷風

電子書籍でこういったエッセイをさらりと読み流せるのは良い。 昔の市川の風景が描かれている。葛飾土産作者: 永井荷風発売日: 2012/10/05メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

文林通言/石川淳

石川淳が朝日新聞に文芸時評を書いていたそうだ。 という驚きは、そう書いただけでは伝わらないだろう。 わかる人にはわかる類の話だと思うが、わかったからって別段何も変わりはしない。 そもそも、石川淳を知っている友人などいないのだから、石川淳という…

夜あるき/永井荷風

ちょっとした合間に読めるというのは良い。 だけど印象が薄いんだよな。 読書体験というものが希薄になってしまうのではないか。 これは夜の繁華街に関するエッセイ。夜あるき作者: 永井荷風発売日: 2012/09/14メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件)…

向嶋/永井荷風

これもまた電子書籍だ。 永井荷風の文章を読めるとは。向島作者: 永井荷風発売日: 2012/09/14メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る

新茶のかおり/田山花袋

止せば良いのにまだ読んでいる。 実は面白くなるんじゃないか、と期待している。 がしかし、そんなことは起こらない。新茶のかおり作者: 田山花袋発売日: 2012/09/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

子供と旅/田山花袋

田山花袋ついでに読む。 こういうのが自然派なのか。 こともなし、という感じだ。子供と旅作者: 田山花袋発売日: 2012/10/04メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る

日光/田山花袋

電子書籍で読む。 やはり、田山花袋は何だか合わない。 理由はよく判らない。 日光作者: 田山花袋発売日: 2012/10/04メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る

温泉めぐり/田山花袋

この本もまた図書館で借りた。 初めて田山花袋を読んだ。 自然主義とは何か判っていないのだが、こうもつまらなく文章を書けるものかと思った。 東日本を中心に各地の温泉場の雰囲気が、レポートされている。 だが、この本を片手に温泉めぐりをしようとは思…

小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」/寺田寅彦

うっかりダウンロードし、読んでしまった。 解説なのだが、ますますオリジナルが見たくなる。 だがどうも手に入りにくい類の本のようだ。 小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」作者: 寺田寅彦発売日: 2012/09/13メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

空腹の技法/ポール・オースター

だいぶ前に買っていたのだけれど、読み切らずに置いてあったので、再読してみた。 だが、どうにも読みきることが出来ない。 仕事が忙しかったり、他にやるべきことが多すぎるのかもしれない。 また、取り上げられる作家が全く馴染みが無い。 いや全く無いは…

都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト/澁澤龍彦

今年の最後は澁澤龍彦になった。 ぽつぽつと寝る前に読んでいたので、約1ヶ月かかってしまった。 この本は最後の著作である。 改めて読んでみると、やはり良いものは良いのだと思った。 それこそ時代遅れのディレッタンティズムだとかいう評も、眼にしたこ…

僕のうつうつ生活 疲れた心の休ませ方/上野玲

この本もまた図書館で借りた。 とくにうつ病の自覚があるとかではない。 以前、自律神経失調症の傾向があると言われたから、何かと心配になっているというわけでもない。 まあ知っておいた方が良いかな、という程度の興味である。 なるべく軽い内容で、さら…

つっこみ力/パオロ・マッツァリーノ

図書館で借りてみた。 もともと自分自身が社会学とかマーケティング理論だとか、そんなに真に受けていないというか、話半分に聞いているので、この著者(自称イタリア生まれの30代だそうな)の言うことは、まあすんなり受け入れられる。 逆にこの本を読んで…

男どき女どき/向田邦子

自分がこうして向田邦子を読んでいるなんて、10代の頃には夢にも思わなかった。 この本は4篇の短編小説とその他エッセイを集めたものだ。 向田邦子は好きかと訊かれても、特に好きでもないと答えるだろう。 だが、なんでもない日常の表面のざわめきのような…

若きサムライのために/三島由紀夫

初めて読んだ三島由紀夫は、澁澤龍彦の日本文学アンソロジー「暗黒のメルヘン」に収められていた「仲間」だったかと思う。 恐らく高校生の頃だろうか。 あの頃は三島由紀夫は学校では教えていなかったっけ。 近代文学までがせいぜいで、現代文学は扱いきれな…

北越雪譜/鈴木牧之

前から気になっていたので、図書館で借りてみた。 この本は江戸時代の新潟県塩沢の商人による随筆である。 雪国特有の風物や、塩沢に伝わる伝承などを紹介している。 本当に雑多な話なのだが、ガス田の話と雪男の話が記憶に残った。 他は、やはり雪に関する…

声の狩人/開高健

図書館で眼に留まった。 ぱらぱら捲ると、アイヒマン裁判の傍聴記が入っていたので借りてみた。 この本は、アイヒマン裁判中のイスラエル、核実験後のモスクワ、そして東ベルリンから西ベルリンへの移動、アルジェリア紛争中のパリ、そしてサルトルとの対談…

ちぎれ雲/幸田文

この本は幸田露伴の思い出を、娘である幸田文が綴ったエッセイを集めたものだ。 幸田露伴がどのような人物だったのか、ということよりも、幸田文が父をどう思っていたのか、ということが伝わってくる。 しかも幕末生まれ、明治育ちの男が、娘と二人でどのよ…

13歳は二度あるか/吉本隆明

この本はおそらく口述による本だろう。 子供向けというほど子供向けでもないが、比較的平易な言葉で語っている。 13歳だった自分がこの本を手に取ったかと言うと、そうは思わない。 では、その頃の自分の周りにいた誰かがこの本を薦めただろうかと言うと、そ…

ひとり暮らし/谷川俊太郎

久しぶりに読み返してみる。 この本に収められた「ひとり暮らしの弁」「私の死生観」といったエッセイを読むと、老いるのも悪くはないと思う。 飄々とした軽やかさが羨ましい。 いつ頃だったか、老人になりたいと、周囲に言いちらかしていた時期があったのを…

偶然のチカラ/植島啓司

植島啓司の名前を知ったのは、1980年代のニューアカブームの頃にあった雑誌の「GS le gaya scienza」ではなかったかと記憶している。 もう私の手元にも無いので確かめようもないし、そもそも雑誌自体が忘れられた存在になってしまったことだろう。 それは…

サド侯爵の生涯/澁澤龍彦

この本を読んだのは、高校生ぐらいだったろうか。 当時どう思ったのかは、もう覚えていない。 だが、こうして未だに手元に残してあるということは、やはり感銘を受けたのだと思う。 表題の通り、サドの評伝である。 澁澤龍彦はサドの何を評価しているのか。 …

蔵書家の話/内藤湖南

内藤湖南の中国論を読んでみようと思った。 しかしほとんどが絶版で、手に入る本は少ない。 内藤湖南は明治の東洋史学者である。(wikiはコチラ) ふと青空文庫で探してみることを思いつき、探してみると幾つか見つかる。 こういう時、青空文庫は便利だと思…

街場の現代思想/内田樹

この本もまた図書館で借りた。 正直に言えば、内田樹については食わず嫌いであった。 「街場の」シリーズや「日本辺境論」といった著作のタイトルから、何となく敬遠してしまっていた一方で、レヴィナスの著作の翻訳を手がけていることから、読むべきだろう…

安部公房とわたし/山口果林

この本もまた図書館で借りた。 予約を入れたのが2月で、6月にようやく順番が回ってきた。 安部公房のプライベートの姿を垣間見る本、ではなく、女優・山口果林の半生を綴った本だろう。 たまたま、安部公房がそこにいただけだ。 こともなし。 安部公房とわた…

書を捨てよ、町へ出よう/寺山修司

この本のタイトルが好きだ。 自分としてはむしろ、書を携えて、町へ出よう、なのであるが、あえてさかしまなことを言われると気になる。 この本は、寺山修司のアジテーションであり、お涙頂戴的なエッセイだ。 いまさらどれも真に受けるようなものではないこ…

堕落論/坂口安吾

この本は幾度と無く読み返してしまう。 そして読み返す度に沁みてくるようだ。 何故もこう読み返すのか考えてみると、言っていることが分かりやすいからだろうと思う。 もっと言えば、率直なのだと思った。 韜晦や反語や皮肉ではなく、直截な言葉なのだと思…

名人は危うきに遊ぶ/白洲正子

この本もまた図書館で借りた。 向田邦子の本には年齢のシンクロニシティに呼ばれたのだとしたら、白洲正子の本に呼ばれたのは何だろうか。 名家の娘であり、稀代の実業家の妻であり、趣味も生活も接点など無い。 それでも草木を愛で、季節を楽しむ姿には、何…

夜中の薔薇/向田邦子

この本もまた図書館で借りた。 この本を書いたのは、どうやら今の自分と同年代のようだ。 自分の周りの同年代の友人たちは、それぞれがそれぞれの生活に忙しく、会う機会も少ない。 学生の頃のように、ただ会って無為に時間を潰すようなことも無い。 だから…

江戸はネットワーク/田中優子

この本もまた図書館で借りた。 江戸時代の社会構造は封建制だと学校では習ったと思うが、武家社会や公家社会や町民社会など、さまざまな権力構造が多層的に入り組んでいたのではないかと思う。 それらの様々な社会を横断する俳諧、狂歌、黄表紙、浮世絵、芝…

鴎外随筆集/森鴎外

この本もまた図書館で借りた。 森鴎外はとんと縁が無かったのだけれど、たまにちょっと読んでみたい気にさせられる。 小説だけでなく、随筆も読んでみようかと思った。 そういった本を読むのには、図書館が便利だ。 この本は、鴎外の随筆をいくつか集めてい…

ひきこもれ/吉本隆明

45年ぶりの大雪だったのだとか。 朝から雪かきで疲れたので、午後は家の中でちょっとした合間に読書。 この本は晩年の吉本隆明氏の著作である。 著作というより、インタビューをまとめたものらしい。 「ひきこもり」に対する吉本氏の考えは、二つの方向に向…

本は、これから/池澤夏樹 編

これもまた、図書館で借りた。 紙の書籍と電子書籍が今後どうなるか、というテーマについて37人のエッセイである。 肯定派、否定派、楽観論、悲観論、様々な立場の様々な意見の寄せ集めである。 書籍とは何か、ということは、それぞれであるということが判る…

父の詫び状/向田邦子

年末年始で図書館が休館中。 かといって、これといって読みたい本も見つからず。 家人の蔵書に手を出してみた。 とはいえ、向田邦子氏が脚本家であることぐらいしか知らない。 小学生の頃、NHKのTVドラマで「阿修羅のごとく」を観ていたのだが、それが向田邦…

酒道入門/島田雅彦

島田雅彦氏と言えば「優しいサヨクのための喜遊曲」ぐらいしか読んだことがないかもしれない。 (しかも今は亡き福武文庫だった気がする) この本は図書館で新書棚を物色している中で見つけた。 茶道のように酒道なるものを目指している、というようでもあり…

象を洗う/佐藤正午

どういう訳か、この本をインド旅行記だと思っていた。 図書館で借りるときに、ぱらぱらっと中を見ているにも関わらずである。 そそっかしいとかいうレベルではない。 いつまでたっても、小説家としての日常や、佐世保のことは語られるのに、インドに向かう気…

漢字百話/白川静

ようやっと、読み通した気がする。 というのは、後半の方は初読の様な気がしたからだ。 文字通り100本の漢字に関する随筆だ。 前半は漢字に籠められている、古代中国の呪術的世界の記述である。 気持の良いくらい断定的に書かれているので、恐らく付いて行け…