雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

日本論/坂口安吾


美しくない日本

日本論 (河出文庫)

日本論 (河出文庫)


思えば10代の頃から安吾にはまった。高校の現国の文学史を頼りに、手当たり次第読んでいくうち、石川淳坂口安吾に行き着いた。
でもその頃に、新品で手に入るのは新潮文庫の「白痴」ぐらいで、古本屋のワゴンセールを漁って探しまくっていた。
そうこうしているうち、講談社文芸文庫河出文庫から、再編集されたものが出て、買い求めたうちの1冊。
堕落論」や「日本文化私観」も収録されている。
他の小文からも安吾の視点の鋭さがよくわかる。
WW?の後、前を向こうとする姿勢、日本的なるものとして括る心情に対する批判、それらは短絡的にも見えるが、直感として正鵠を得ているのだと思う。
いつかまた読み直すに違いない。