雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

エロスの涙/ジョルジュ・バタイユ


死に至るまでの性の称揚を超えて、あるいは、弁証法の超越(なのか?)

エロスの涙

エロスの涙


人間が人間たる由縁が、死と労働とエロスにある、という。
死への畏怖とエロスの発現が同時期であり、労働の起源になっている。
そこから、古代のデュオニソス教、中世キリスト教の抑圧、近世での禁忌と侵犯(サド、ジ・ル・ドレ、バートリ)、近代以降のエロスと戦争の関係、シュルレアリスム絵画へと繋がる。
図版も多く言わんとする事は理解しやすいのだが、言い回しが難しい(翻訳の問題?原文の問題?)
冒頭のほうにも出てくるが、ブルトンが辿りついた「魔術的芸術」との類似性もある。