とうさくしゃのろんり
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/05
- メディア: 文庫
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改めて読むと凄い小説だったことに気づかされた。
見ることと見られること、箱の中に閉じ込もることと世界を閉じ込めてしまうこと、本物と偽物、論理を転倒し、物語を倒錯し、倒錯者の論理で小説が展開する。
紛れも無く小説ではあるのだが、物語としては倒錯している。
これはある意味、世界を転倒することによりシュルレアリスムである、と言えると思う。
昭和47年という時代背景も何らかの影響はあるのかもしれない。