雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

涙と聖者/E・M・シオラン


涙と聖者

涙と聖者


もう10年以上前に買ったのだろうか。その頃は、なぜかシオランばかりを読んでいた。シオランは、あらゆるものを否定し、否定しつくして、価値観のゼロを目指している、というと、ちょっとニュアンスが違うかもしれない。体系立った哲学は嫌いで、哲学的な断章を重ねて、完膚なきまでに否定しようとしている。人間を否定し、文明を否定し、この本では、感傷を否定し、宗教を否定しているように思った。
またしばらくはまるのかもしれない。