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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

月島物語/四方田犬彦

月島物語

月島物語


この本に出会ったのは、挟んであったレシートを見ると1994年であった。それまで四方田犬彦の名前は知っていても読んではいなかったと思う。学生の頃、晴海でアルバイトをしていた関係もあって、月島はとても馴染み深かった。(とはいえ、夜と早朝に通るだけであまり探索できていなかったのだが)この本は、月島を巡るさまざまな物語の集積であると同時に、90年代初頭の、月島が変わり始めた頃のドキュメンタリーでもある。月島における魅力は、下町の代表格という幻をまとい続けている、という点だろう。だが、幻でない下町も存在しないのだが。