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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

仏教経典散策/中村元


深くて広い知の集積体に接する

仏教経典散策

仏教経典散策


たまに引っ張り出して読んでみる本。様々なお経について簡潔にまとめられている。この本を読むと、お経というものは、膨大な時間と空間の広がり、様々な人間の知の集積体なのだということがよく判る。歴史上の人物である、ゴータマ・シッダールタの考えを超えて、ある理想の元に様々な言語の言葉が積み重なって、今のお経というものが出来上がっている。シッダールタが投げた石が、世界という水面に落ちて、波紋が広がってゆく、波紋はあちこちに跳ね返りながら重なり合い、複雑な文様になっていく、そんなイメージ。敬虔な仏教徒でもなく、ましてや命を捧げるほどの熱狂も無く、世界を改善するなんて大それた考えも無いのだが、知の集積体として仏教という存在は認識に値すると思う。仏教的な空の考えで世界を眺めるとどう見えるのだろうか?仏教と政治の結びつきとはどういうことか?考え出すとテーマは広がってゆくのだが、知は深く人生は短い。