雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

写真とことば ―写真家二十五人、かく語りき/飯沢耕太郎


写真家が語る写真を語る

写真とことば―写真家二十五人、かく語りき (集英社新書)

写真とことば―写真家二十五人、かく語りき (集英社新書)


この本で写真家が語る言葉は、言葉中心ではない世界観をうまく拾えているように思った。メディアとしての写真、表現手段としての写真、写真家というメディア、様々な写真を取り巻く言葉がここにはある。そして、この著者の巧みな編集によって、この本はすばらしいものになっていると思う。
この本を買ったのは4〜5年前ごろだったか、あまり覚えていない。2000年の頃、当時は暇さえあれば写真を撮りに出かけていた。それはただのスナップ写真であり、最近言うところの散歩写真なのだが、都内だけでなくバイクで出かけた先も含めて、なんでもない風景が、カメラを通すことで様々に記録されるのが面白かった。カメラも何台も買い漁ったが、結局お気に入りのカメラは限られていった。写真は「何を写すか」ではなく、「何が写るのか」だと思ったときに、自分の限界のようなものを感じた。そこにあったのは、際限のない自己確認であり、見たくも無い自分の姿が表出されているのだった。