新しさとは何だろうか
- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/10
- メディア: 文庫
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ふとした思いつきで買ってみる。
だが読み進めていくうちに、よく判らない、もやっとした想いに包まれた。
小説の新しさとは何だろうか?そんなことを不意に思いつく。
そもそも「新しい」という価値は、小説には当てはまるものなのだろうか?
主人公たちの微妙な距離感を描くことが、この本の主題のように見える。
それは新しいのだろうか?
小説にとって「新しい」とは、いったい何を意味しているのだろうか?
「物語」に酔えるのでもなく、センテンスや単語の用法に詩情が溢れるのでもなく、何か非決定な地点にぶら下げられている感じがする。
何を決定しなければいけないか?
それは、小説自体の立ち位置、そんな気がしている。