ずれていること
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/09/15
- メディア: ペーパーバック
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最初に単行本で出た頃はまだバブルの頃だったろうか?
非常に流行って、それまで村上春樹なんて知らなかったような友達でさえ、「ノルウェイの森」は知ることになった。
久しぶりに読んでみると、この物語は何かのずれを廻っている。
主人公の時代背景からのずれ、友達の恋人という関係性のずれ、限度を超えた生真面目なルームメイトというずれ、様々なずれが延々と続く。
それを解決しようとするのでもなく、ずれをずれのままにしておくこと、それもまたずれではあるのだが。
そして、自殺や狂気にまつわるエピソード、性的な描写が羅列されている。
生と死、正気と狂気、そして主人公の女性遍歴、それらは何故書かれなければならないのか?
下巻に続く