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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

カバンのなかの月夜―北園克衛の造型詩


詩の極限に向かって

カバンのなかの月夜―北園克衛の造型詩

カバンのなかの月夜―北園克衛の造型詩


北園克衛を知ったのは、高校の頃だったろうか。
日本におけるシュルレアリスムとして、西脇順三郎安西冬衛古賀春江岡本太郎といった詩人、画家たちにたどり着く中で、その抽象性が際立っていたのが、北園克衛だった。
北園克衛の詩には、心情とか意味とか描写といった、詩における(どちらかと言えば)ウェットな面がことごとく排除されているように思った。
純粋な言葉と、言葉の配置によるイメージ、そういった詩なのだと理解した。
この本では、その北園克衛が晩年の頃に作っていた写真による「プラスティック・ポエム」やアートワークとその解説である。
ここにあるのは「写真」ではなく、「詩」なのだという。
それらを眺めていると、叙情的でありながら、その抽象性にクラクラしてくるのだ。