雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

太陽の都/トマーゾ・カンパネッラ

この本もまた、図書館で借りた本である。
ルネッサンス期の思想家であるカンパネッラの描く国家、社会の理想像と言えよう。
ユートピアを描いた本としても有名である。
だが、ユートピアほど息苦しいものは無い。
誰かの考えたあるひとつの形に対して、人も、物も、家族も、社会も、全てはその構成する要素にすぎない。
ユートピアとデストピアは表裏一体であり、そこにあるのは閉塞感に他ならない。
あえて言えば、ここには秘数7の原理が充ちている。
だがそれも息苦しい。

太陽の都 (岩波文庫)

太陽の都 (岩波文庫)