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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

悪の華/シャルル・ボードレール

何となく詩が自分の中で盛り上がってきたので、久しぶりにボードレールを引っ張り出す。
もう背表紙は日に焼けて、オレンジ色だったはずが黄色とクリーム色の中間のようになっている。
前に読んだのはいつだったかもう覚えていない。
改めて読み出してみると、まずは旧字だったのに驚いた。(今買えるのは新字なのだろうか?)
旧字なのは慣れているのでともかく、文体がえらく読みづらい。
七五調と直訳と意訳を行ったり来たりしているようだ。
訳者は堀口大學か…
名訳とも言われているようだが、どうなのだろうか。
恐らくラーメンを中華料理だと言うことに違和感があるようなものが、この本をボードレールの「悪の華」だと言うことにもあるのではないだろうか。
それでも、言い回しの古さ、置き換えられた比喩の意図といった、言葉の地層を少しずつ掘り下げて行くと、そこには朧げながら、価値の転倒を計ろうとしているボードレールの姿が見えてくる。
醜悪だとか異常だとか、そう言われてきたものを詩の題材として取り上げ謳いあげる。
だが日本語で(というかこの本で)読む限り、その言い回しは、堀口大学節になっているのだろう。
このもどかしさは、母国語でない言葉で書かれた作品を読む限り、付いてまわるものかもしれない。
(未完)


悪の華 (新潮文庫)

悪の華 (新潮文庫)