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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

猫町 他十七篇/萩原朔太郎

いまさらながらに、萩原朔太郎について特に記す必要もないだろう。
この本は、表題作である「猫町」を含む小説3篇と、その他、散文詩的な随筆が収められている。
従って、萩原朔太郎の作品世界の本筋とは言い難いだろう。
それぞれの作品は短く、あっという間に読めてしまうし、粗筋を纏めるほどの複雑な構造でもない。
むしろ、作品の背後に見え隠れする萩原朔太郎という詩人の感性とも言うべき点が興味深い。
いくつか拾い上げて、箇条書きで記してみる。
・夢
・街
・雑踏、群集
・のすたるぢや
・坂
・漫歩
その中でも、「鉄筋コンクリート」については、まさに腑に落ちるものであった。
私にとっての「鉄筋コンクリート」は、「ミトコンドリア」であったり、「デオキシリボ核酸」であったりする。
読んでいない人にとっては、全く何のことだか判らないだろう。
読んだことがある人でも、何だかよく判らないかもしれない。
だが、これらこそがこの詩人の本領を表しているように思う。


猫町 他十七篇 (岩波文庫)

猫町 他十七篇 (岩波文庫)