村上春樹氏の短いエッセイが3篇と、稲越功一氏の写真58点による本である。
恐らくエッセイが先にあって、写真を選んだのだろうと思う。
もちろん、エッセイを説明するような写真ではない。
だが、このように構成してしまうと、エッセイに対して写真は説明的になってしまう。
写真に籠められている様々な意図のうち、エッセイの文脈に沿ったものだけが拾われてしまう、と言った方が良いだろうか。
もし可能であれば、写真を選び、それからエッセイを選ぶ、あるいは書き起こすような、そんな本が読んでみたい。
そんな本があってもいいだろうと思う。
- 作者: 村上春樹,稲越功一
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1998/08
- メディア: 文庫
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