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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

不思議図書館/寺山修司

アンソロジー

最初に読んだ寺山修司は、この本か、あるいは、「棺桶島を記述する試み」だったと思う。
この本は、その頃に住んでいた家の近所の、小さな町の本屋さんで買ったと記憶している。
奥付を見ると初版なので、新刊として置いてあったのだろうか。
この本は、寺山修司が自らが見つけた、奇書・珍書の類を紹介してゆく。
魔術師、髭のある女、フェティシズム、フリークス、賭博百科、殺人百科、だまし絵、吸血鬼、ボンテージ、少女雑誌と、いわゆるアングラな、サブカルチャー的な雑誌や本が紹介される。
まるで、古道具屋の店頭のように、それらは雑多に並べられている。
しかも、この不思議図書館の司書を自認する、寺山修司自身は淡々とし、時には皮肉な笑みを口元に浮かべてさえいるようだ。
以前にも書いたが、この寺山修司のアングラ感は、中学生にとってはとても刺激的だった。
大人たちが、密かに愉しんでいるものを見つけてしまった、とでもいうか、あるいは、学校や親では教えてくれないことを、さらっと教えてくれる近所の小父さんの話とでもいうか。
改めて読んでみても、その磁力は未だ残っているようだ。


不思議図書館 (角川文庫)

不思議図書館 (角川文庫)