雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

檸檬/梶井基次郎

梶井基次郎中原中也は十代の頃に読んでおく本だと思っている。
というか、いまさら読むべき本ではない気がしていた。
ランボーもそうかも知れない。
もちろん、個人的な独断なので、正しいかどうかは知らない。
しかしそんな考えは、各社文庫本の夏のフェアに影響されているだけかもしれない。
夏に文庫本を読むことが、夏休みの宿題の読書感想文と繋がっている、とイメージしているだけかもしれない。
それなら定番で選ばれる、夏目漱石芥川龍之介川端康成谷崎潤一郎太宰治三島由紀夫
通り一遍の近代文学ならば、誰だって良いだろう、ということになってしまう。
そうではない。
梶井基次郎的なるものは、十代の何かと結びついてるような気がしている。
(言わずもがな、中原中也的なるものも然り)
そこで改めて読み返してみたのだけれど、半ば当たって、半ば外れているような気がした。
主人公(恐らく作者とイコール)が持っている焦燥感的なるものは、十代の自分は共感したであろうことは想像に難くない。
だが、しばしば描かれる、朽ち果てて行く光景に見いだす、退廃的なる美についてはどう思っていたのだろう。
むしろ、それらは、つげ義春によって映像化され、かせきさいだぁ≡によって唄い込まれた世界観を再認識した。
むしろ娘に感想を聞いてみたほうが、良いのかもしれない。

檸檬 (新潮文庫)

檸檬 (新潮文庫)

持っているのは新潮文庫
檸檬 (280円文庫)

檸檬 (280円文庫)

そうか、280円で買えるのか。
檸檬・冬の日―他九篇 (岩波文庫 (31-087-1))

檸檬・冬の日―他九篇 (岩波文庫 (31-087-1))

岩波文庫にも入っているようだ
檸檬 (集英社文庫)

檸檬 (集英社文庫)

集英社文庫では見かけたことが無い