中国の神話や故事を題材にした短篇集である。
どこかで聞いたことのあるような話もあるし、よく判らないのもある。
それにしても「剣を鍛える話」の、キレっぷりは凄い。
煮えたぎる鼎の中で、生首が戦うという発想は一体どこからやってくるのか。
因果応報だとか、勧善懲悪だとか、そういうことではないところから、物語が生まれているようだ。
- 作者: 魯迅,竹内好
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1979/09/16
- メディア: 文庫
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魯迅について知らな過ぎるのだけれど、作品を読む限りにおいては、それは深読みが過ぎるような気がする。
また、この作品集が出来上がるまで、13年かかったという。
ずっと付きっ切りだったわけではないだろうが、何かを作るのに13年かかるというのは、大変なことだろうと思う。
魯迅自身の事情なのかもしれないが、時代背景もあるように思う。
ともあれ、中華民国という存在、20世紀初頭の中国文学は、あまり触れてこなかった分野のひとつだ。
もっとも、あまり取り上げられることが無いように思うのは、ただの勉強不足だろうか。