雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

詩本草/柏木如亭

自分の中でどうした訳だか、江戸文学ブームが来ている。
柏木如亭は文政期の漢詩人である。
この本は様々な食べ物と、それにまつわる旅の思い出を書き記した随筆とでも言えよう。
短い文章の中にちらちらと見える食道楽っぷりと、寄る辺の無さそうな旅の思い出が、何だか楽しい本だ。
様々な魚が登場するが、中でも塩漬けの魚(鱈、鮭、鰯、甘鯛、小鯛)を女性に喩えるあたりのセンスはニヤリとさせられる。
それぞれの食べ物にちなんだ漢詩もなかなか良い。
ちょっと書に仕上げてみたくなるが、どうだろうか。

詩本草 (岩波文庫)

詩本草 (岩波文庫)