雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

フル・ムーン/マイケル・ライト

何となく月の写真集を眺めている。
地上から見る月じゃなくて、アポロ計画で映された月は、美人に興醒めするようなものかも知れない。
だが、強い光と影のコントラストで彩られた岩だらけの地表と、大気のない黒い空に、何だか惹きつけられるも事実だ。
そこに行くことは出来ないし、そこには四季も無ければ、一日の長さだって違う。
空気も水も無くただ無機質な空間と、止まっているのか流れているのか分らない時間が写っている。
根源的な拒絶の中に、焦がれて已まない慕情のようなものが芽生えても不思議じゃない。
だが、写真として写されたものは、全て不可能なものに違いない。
月にかぎった話ではない。
それでも、無機質な、容赦ない風景を眺めている。
絶対的に到達できない風景を眺めている。


フル・ムーン

フル・ムーン

たぶんこっちを持っているはず
フル・ムーン

フル・ムーン

こっちは少し小さめだった気がする