雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

鶏/森鴎外

性懲りもなく、森鴎外を読む。
軍人の主人公と使用人の諍いの話、とでも言おうか。
描かれる使用人たちの姿に、鴎外の悪意のようなものを感じる。
卑俗で狡すっからい庶民みたいな姿は、一体何なのか。
かと言って、軍人に肩入れしていると言うわけでもない。
しゃちほこ張って野暮ったい。
戯画的に当時の世情を描いているということか。
正直なところ、あまり面白いと思えなかった。
この物語はいったいなんだろう。


鶏