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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

江戸はネットワーク/田中優子

この本もまた図書館で借りた。
江戸時代の社会構造は封建制だと学校では習ったと思うが、武家社会や公家社会や町民社会など、さまざまな権力構造が多層的に入り組んでいたのではないかと思う。
それらの様々な社会を横断する俳諧狂歌黄表紙、浮世絵、芝居といった活動があり、それらの背景には連という緩やかで強固な共同体構造があったのではなかろうか。
そもそも社会が一枚岩であるかのように理解する認識が、一面的でイデオロギー的な何色かに彩られているものであり、多重構造の海(または森)のアレゴリーを泳いでいくことが社会活動なのだと考えるほうが、自然な気がする。
そこには鎖国という建前とは裏腹に、エキゾティズムと滑稽味の爛熟した笑いがあり、そこにも歴史的な地層を横断する多重構造を前提としている。
江戸を語る田中優子氏のファナティックな語り口につられてそんなことを思った。


江戸はネットワーク (平凡社ライブラリー)

江戸はネットワーク (平凡社ライブラリー)