雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

エピクロス 教説と手紙

久しぶりに取り出してみた。
エピクロスといえばエピキュリアンの元祖であり、日本語で言えば快楽主義というのは、大いなる誤解だ。
エピクロス自身は自然哲学者の流れであり、その快楽主義は積極的な快楽の追求という意味よりは、害を避けてアタラクシアの境地に至るというものだ。
この本にはディオゲネスの「ギリシア哲学者列伝」のエピクロスの項がおまけで収録されている。
これによるとエピクロスの生きていた当時から、誹謗、中傷、誤解にまみれていたようだ。
エピクロス自身の教説より、誹謗・中傷が鳴り止まないという事象のほうが気になる。


エピクロス―教説と手紙 (岩波文庫 青 606-1)

エピクロス―教説と手紙 (岩波文庫 青 606-1)