雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

あなたにここにいて欲しい/新井素子

この本もまた図書館で借りた。
実に20数年ぶりの再読である。
確か友人に薦められて読んだうちの一冊だったか、ピンク・フロイドの「Wish you were here」が引用されているから手を伸ばしたのか、それはもう定かではない。
ともあれ再読してみたのだが、ストーリーは全く覚えていなかったし、女性一人称の独白のような独特の文体には、違和感を覚えた。
ライトノベルと言われるものは一冊も読んだことないが、この文体はライトノベルの草分け的なものだろうか。
自分や自我、本当の自分、もうひとつの自分、そういった自分をめぐる物語が、80年代の特徴だったろうか。
当時の友人が、ニュータイプがどうのこうのと機動戦士ガンダムを語るときの、うざったい感じを思い出した。
時は流れ、自分の感性が変わってしまったのだろう。
時には、そんな読書がある。


あなたにここにいて欲しい (ハルキ文庫)

あなたにここにいて欲しい (ハルキ文庫)