そういえば、最近小説を読んでいない。
TVだってドラマは見ない。
見るとしたら、ニュースか天気予報かドキュメンタリー、たまにはバラエティも見るが、「旅・温泉・グルメ」的なもの。
(全ての条件を満たすのはテレ東か?)
ということで、適当に本棚から取ってみたのが、この本だ。
澁澤龍彦の本の大半は最近処分してしまった。
部屋が狭いから、本を処分しろと家人に言われ、まあ読まないかと思って大量に処分したのだが、この本は取っておいた。
澁澤龍彦の若書きとも言える小説集で、「犬狼都市」「陽物神譚」「マドンナの真珠」の3編が収められている。
誤解を恐れず云えば、これらの短編はストーリーがどうというものではない。
むしろ読み手が、その語り口からイメージが広がるかどうか、ではないだろうか。
解説の倉橋由美子が書いているように、好きな人には堪らないが、興味のない人には全く掠りもしない小説、という気がする。
そして、久しぶりに澁澤龍彦の語り口を堪能し、何故だか強い酒が呑みたくなるのだった。
- 作者: 澁澤龍彦
- 出版社/メーカー: 福武書店
- 発売日: 1986/07
- メディア: 文庫
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