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雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

ザ・ファシリテーター/森時彦

たまには仕事の本も読む。
この本はファシリテーション入門的な内容を、小説形式で紹介している本だ。
粗筋を書いてみる。
主人公のリョウは、マーケティング部の中間管理職で、社長にその実績を買われ、開発センターの変革を命じられる。
当然ながら、そのミッションは一筋縄ではいかないのだけれど、主人公の度胸とファシリテーションという武器で、立ちはだかる障害を打ち倒し、やがて会社全体の変革を成し遂げる。
どうだろうか?
こんな下手糞な粗筋で興味をそそられてしまうのなら、この本を読んだ方が良い。
きっと私より楽しめるし、沢山の得るものがあるだろうから。
さしてそそられないのであれば、読まなくっても一向にかまわない。
ファシリテーションそのものが実生活で必要な場面など、そうそう訪れないから、知らなくったって一向に困らないから安心して良い。
ビジネスに必要な知識を得られれば、どんなやり方だって構わないのだから、この本を読むことが、ファシリテーションを知るベストプラクティスなのかどうか、それは興味をそそられるかどうかだけの問題だし、もし小説でなければ知識を得られないのであれば、既に必要な知識を得る手段の大半を放棄してしまっていることに気付いたほうが良い。
では小説として見た場合、どうなのか。
一言で言うなら、300頁に引き伸ばされた「日ペンの美子ちゃん」である。
ファシリテーションの素晴らしさを唱え、どんな困難だってファシリテーションスキルがあれば何とかなる、という物語なのだ。
勘違いしないで欲しいのは、そのこと自体が問題だと言いたいわけでもないし、茶化したり皮肉めいたことを言いたいわけでもない。
もし、問題があるとしたら、この物語がファシリテーションに関するプロパガンダだということに眼を瞑って、まるで真実であるかのように心酔してしまうことではないだろうか。
もっとも、自分の身の回りで、そんな人物が見当たらないのは言うまでも無い。


ザ・ファシリテーター

ザ・ファシリテーター

この本もまた図書館で借りた。