雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

五分後の世界/村上龍

村上龍を読んだのは何年振りだろうか。
この本はどこかで紹介されていたのを見た気がする。
パラレルワールドもののSFとも、日本文化批判の寓話とも言えるだろう。
ともあれ、ストレートなストーリーはあっという間に読み終えることができた。
この本は、文化的鎖国に対する批判なのだろうと思った。
ミュージシャンとして登場するワカマツは坂本龍一をモデルにし、彼の音楽に対するオマージュなのだろうと思った。
それは瑣末な話なのだが、ワカマツの音楽、非国民村の能楽、そして何より地下に作られ世界にゲリラ戦士を輸出する日本国という設定自体が、文化閉鎖性に対する異議申し立てなのだろう。
この本もまた図書館で借りたのだった。


五分後の世界 (幻冬舎文庫)

五分後の世界 (幻冬舎文庫)