雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

沖縄生活誌/高良勉

この方の著作を読むのは初めてだと思っていたら、吉本隆明の南島論の著作「琉球弧の喚起力と南島論」で共同執筆されていた。

この本は、一言でいうなら、四季を通じて沖縄の慣習等を紹介する本だ。

正月に始まり大晦日に至る沖縄の一年を、フィールドワークに裏付けされた奄美から八重山の違いと、個人体験を混ぜながら語っている。

読んで思ったのは、遠い沖縄には、自分の身の回りとは異なる文化があって、異なる時間があるように思った。

血縁共同体、祖先崇拝がまだ沖縄では色濃く残っているようで、それが異なる世界、文化の印象に影響している。

それは羨ましいものでもあり、一方で疎ましく思ってきたものの一つでもある。

だからこそ、ある種の憧れのようなものを持って読み終えた。

たぶん私は、沖縄に旅行はしたいと思うが、住みたいとは思わないだろう。

土地と文化と生活、難しいものだ。

 

沖縄生活誌 (岩波新書 新赤版 (966))

沖縄生活誌 (岩波新書 新赤版 (966))