雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

木/幸田文

幸田文をもう一冊。

今回も図書館で借りたのだけど、こちらの方が気になっていたのだった。

タイトルの通り、木に関する随筆である。

雑学を披露するでもなく、淡々と木に対する印象や描写で綴られ、作者の思いが込められる。

随筆とは随想、つまり心に浮かぶ由無し言を、書き綴ったものだと言えば、誠に正しい随筆であると言える。

だが一方で、そういう文章は反りが合わないと腑に落ちないものになるだろう。

残念ながらこの本は、今ひとつピンと来なかった。

良い文章だし、テーマだって面白いのだが、ちょっとついていけない。

読んでいても言葉が上滑りして、どうも腑に落ちた感じがしない。

残念である。

 

木 (新潮文庫)

木 (新潮文庫)