雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

街場の現代思想/内田樹

随筆ばかり読んでいると、論理的思考ができなくなるような気がして、とはいえ急に堅い人文書に手を伸ばすほどでもなく、ちょっと堅めの随筆を選ぶ。

内田樹レヴィナスの翻訳者として知っていたはずなのに、随筆で見かける名前と一致していなかった。

ともあれ、「街場の」シリーズにちょっと手を伸ばしてみる。

おそらく、大上段に構えた人文系の論説ではなく、例えばこの本のような、悩み相談といった形式で、テーマに触れたりするのがこのシリーズなのだろうか。

語られていることは、ややレトリックに流れているような気がしなくもないが、まぁ、面白く読めた。

通常のモノの見方とは異なる捉え方、一見自明のようなことでも批判的に捉える、という考え方のトレーニングが出来れば良いのだろう。

だから、現代思想の解説として読んだらがっかりするかもしれないが、解説を読んで解ったような気になってしまうよりはマシなんじゃないだろうか。

 

街場の現代思想 (文春文庫)

街場の現代思想 (文春文庫)