ちょっと前に知って気になっていたので借りてみた。
映画「メッセージ」の原作ということも、気になる要素の一つ。
実際読んでみると、面白いのだけれど理が勝つというか、いまひとつ物語世界に入り込めない感じがしてしまう。
とはいえ、「顔の美醜について」とか、構造もアイデアも面白いものもある。
また読むだろうか。
ちょっとわからないな。
あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫) [ テッド・チャン ]
- 価格: 1056 円
- 楽天で詳細を見る
ちょっと前に知って気になっていたので借りてみた。
映画「メッセージ」の原作ということも、気になる要素の一つ。
実際読んでみると、面白いのだけれど理が勝つというか、いまひとつ物語世界に入り込めない感じがしてしまう。
とはいえ、「顔の美醜について」とか、構造もアイデアも面白いものもある。
また読むだろうか。
ちょっとわからないな。
あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫) [ テッド・チャン ]
久しぶりに読み返してみる。
茶道に関するエッセイである。
他に読んだことが無いので何ともわからないが、茶道とは何かという事ではなくて、茶道で得たものは何かという本なので、評判が良いのだろうと思った。
つまりユーザー目線であるということだ。
それが何であるかということに興味のある層も存在するのだろうが、それによって何が得られるのかという目線で語られるので、そもそも興味の無い層も取り込めるだろう。
それがこの本の魅力と言えよう。
ふとこの本のことを思い出して本棚から取り出した。
寺山修司の書いた紀行文である。
副題に「日本呪術紀行」とあるのは、サービスのような気がする。
日本の奇習、伝承を訪ね紹介する、という態を取りながら、その背後にある人々の姿を浮かび上がらせようとしているように思った。
それぞれの場所で、寺山修司が受け入れられているとは思えない、むしろ共同体の外部の人として疎んじられているような場面が度々出てくる。
しかし寺山修司もまた、その奇習や伝承の背後にある人々の欲望を暴こうとしているように見える。
しかも所々に寺山修司の虚構を交えた思い出話が混じってくるので、厄介な文章である。
持っている中公文庫は1990年版だが、もともと出版されたのは1974年なので、たぶん70年代初頭の日本の姿がここには捉えられている。
70年代の日本について語られることは、思い出話以外では少なくなってゆくだろうと思うと、少し感慨深いものがある。