雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

名人は危うきに遊ぶ/白洲正子

この本もまた図書館で借りた。 向田邦子の本には年齢のシンクロニシティに呼ばれたのだとしたら、白洲正子の本に呼ばれたのは何だろうか。 名家の娘であり、稀代の実業家の妻であり、趣味も生活も接点など無い。 それでも草木を愛で、季節を楽しむ姿には、何…

夜中の薔薇/向田邦子

この本もまた図書館で借りた。 この本を書いたのは、どうやら今の自分と同年代のようだ。 自分の周りの同年代の友人たちは、それぞれがそれぞれの生活に忙しく、会う機会も少ない。 学生の頃のように、ただ会って無為に時間を潰すようなことも無い。 だから…

あなたにここにいて欲しい/新井素子

この本もまた図書館で借りた。 実に20数年ぶりの再読である。 確か友人に薦められて読んだうちの一冊だったか、ピンク・フロイドの「Wish you were here」が引用されているから手を伸ばしたのか、それはもう定かではない。 ともあれ再読してみたのだが、スト…

ムーミン谷の彗星/トーベ・ヤンソン

この本もまた図書館で借りた。 かすかな記憶なのだが、日曜夜7:30からのカルピス名作劇場で見たのだと思う。 だが、子供の頃はあまりTVを観ていなかったので、本当にリアルタイムで観たのか、再放送や懐かしのアニメ特集で観たのか、いささか不確かなのは否…

コロンブスからカストロまで カリブ海域史、1492−1969/エリック・ウィリアム

この本もまた図書館で借りた。 こちらの記事に触発されて、読んでみた。 高校の世界史の不勉強が祟って、あまり理解出来ているとは言い難いが、大航海時代におけるスペインとポルトガル、その覇権に挑戦するフランス、イギリス、ドイツ、そしてアメリカの台…

戦後短編小説再発見10 表現の冒険

なんとなく読み返してみる。 収録されているのは、以下の通り。 内田百けん「ゆうべの雲」 石川淳「アルプスの少女」 稲垣足穂「澄江堂河童談義」 小川信夫「馬」 安部公房「棒」 藤枝静男「一家団欒」 半村良「箪笥」 筒井康隆「遠い座敷」 澁澤龍彦「ダイ…

エピクロス 教説と手紙

久しぶりに取り出してみた。 エピクロスといえばエピキュリアンの元祖であり、日本語で言えば快楽主義というのは、大いなる誤解だ。 エピクロス自身は自然哲学者の流れであり、その快楽主義は積極的な快楽の追求という意味よりは、害を避けてアタラクシアの…