雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

追憶

マルテの手記/ライナー・マリア・リルケ

確か高校生の頃に読んだはずだ。 改めて読んでみると、自意識の塊のような文章がとても息苦しい。 特に事件や展開があるわけでもなく、思い出や吐露がただ連なってゆく。 そして、死の影や心霊現象まで登場する。 何故この本を読み通せたのか、あの頃の自分…

1984年/ジョージ・オーウェル

あまりにも有名な、SFの古典である。 出版されたのは、1949年だから、60年前に想像した35年後の憂鬱な未来であり、この記事を書いている28年前のあり得べき未来、という訳だ。 オーウェルが想像した、そのままの未来は出現しなかったが、質の悪い冗談のよ…

檸檬/梶井基次郎

梶井基次郎と中原中也は十代の頃に読んでおく本だと思っている。 というか、いまさら読むべき本ではない気がしていた。 ランボーもそうかも知れない。 もちろん、個人的な独断なので、正しいかどうかは知らない。 しかしそんな考えは、各社文庫本の夏のフェ…

妖怪なんでも入門(入門百科シリーズ32)/水木しげる

小学生の頃、読み耽った本。 夏休みには、「ゲゲゲの鬼太郎」の再放送も見ていた。 夢子ちゃんだかを守って戦う正義の味方ではなく、人間界と異界との境界線上の存在だったと思う。 エンディングの歌では、下駄が独りで歩いて遠ざかってゆく姿が、何とも哀し…

カエルの死/夢枕獏

本棚の片隅に眠っていたのだけれど、本棚の整理と共に引っ張り出して読んでみた。 今や「エロスとバイオレンスとオカルトの作家」(と本人が語っていたと、Wikiに記載がある)なのだけれど、この本はタイポグラフィックの本である。 1977年に筒井康隆氏主催…

「歴史の終わり」と世紀末の世界/浅田彰

これももう手放してしまった本である。 80年代のニューアカブームも過ぎ去った頃に、フランシス・フクヤマの「歴史の終わり」をネタに、浅田彰の対談を集めた本だったと思う。 でどうだったかというと、世界中が資本主義に覆われるという立場にも与せず、以…

独裁者の言い分―トーク・オブ・ザ・デビル/リッカルド・オリツィオ

これも手放してしまった本である。 世界の独裁者といわれる人々へのインタビュー集である。 言い分に何か耳を傾けるべきものはあるかというと、全く無いと思う。 だが、はなから言い分を聞かないのは、同じ次元での誤った考え方だと思う。 そんなことを思っ…

蠅の王/ウィリアム・ゴールディング

この本もまた手放してしまった本である。 少年たちが無人島に漂着し、救助を待つうちに、狂気と殺戮の世界へ陥ってしまう、という物語だったと思う。 ジュール・ヴェルヌの「十五少年漂流記」とほぼ同じ設定でありながら、正反対の場所に物語はたどり着く。 …

ロック・エンド/阿木譲

東京の下町の外れの川沿いの小さな町の本屋。 だが中学生にとって本屋は、図書館では手に入らない最新の情報が溢れていて、主人の隙を見ながら立ち読みすること、あるいは小遣いを握り締めて、厳選を重ねた本を買うことで、ささやかな世界への扉を開こうとし…

ノストラダムスの大予言―迫りくる1999年7の月、人類滅亡の日/五島勉

改めて言うまでも無いが、「1999の年、7の月に恐怖の大王がやってくる」、という予言めいた詩句でノストラダムスを解釈して売れまくった本、とでも要約してみよう。 もう手元には無いのだが、中学生の頃に古本屋で買った覚えがある。 内容はもううろ覚えだが…

磯野家の謎/東京サザエさん学会

これも手放してしまった本だ。 サザエさんの家というのは、おそらく新聞で連載していた頃は、それなりに普遍なありふれたものだったのだろう。 それが高度成長期を経て、オイルショックを経て、バブルを通過することで、およそかけ離れたものになってしまっ…

ドラえもん (6)/藤子・F・不二雄

改めて言うことでもないが、ドラえもんの最終回が収録されている。 もちろん、次の7巻でドラえもんが帰ってきて、大作となるのだが。 しかし、子供心にこの巻の最終回が、とても悲しかった気がする。 なぜ悲しく感じるのか? ドラえもんを読むときに、私は…

名作写真と歩く、昭和の東京/川本三郎

立ち読みしたのだが、たぶん買わないだろう。 集められた写真はそれぞれが素晴らしいのだが、やはり買わないだろう。 何故買わないのだろうか。 何となく買わないのだ。 本ではなくオリジナルプリントだったら、買う気になるのかもしれない。 100万円あっ…

今日よりよい明日はない/玉村豊男

この本もまた読んではいない。 正確には、本屋で手にとってパラパラと立ち読みはした。 なかなか魅力的なタイトルである。 逆にタイトルだけで満足してしまいそうだと思った。 明日が今日よりよい保証などなく、「よりよい」と夢を見ることも叶わなくなって…

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学/山田真哉

これも手放してしまった本である。 いまや、テレビのネタとしても、一通り終わった感じもする。 この本も訳あって、帰ってこない。 儲かって無さそうな店が潰れない仕組みは、判ってしまえば、何てことは無い。 だが、その仕組みを考えつくことは難しいのか…

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~/リリー・フランキー

これも手放してしまった本である。 言わずと知れた東京タワーであるが、訳あってもう手元にない。 手元に置いておかなくても良いかと思ったから、もう帰ってこないのかもしれない。 いまさら荒筋を紹介するつもりもないし、読んだ記憶も薄れてきている。 自…

だいじょうぶマイ・フレンド/村上龍

もう手放してしまった本である。 一時期、村上龍の本は、ほとんど読んでいたのだった。 その中でも、この本は特に気に入っていた。 地球に堕ちてしまったスーパーマンの物語だったと思う。 なぜ気に入っていたのか、もう覚えていない。 周りに薦めた記憶も、…

ラジカセのデザイン! JAPANESE OLD BOOMBOX DESIGN CATALOG/松崎順一(デザインアンダーグラウンド)

買おうかどうしようか迷っている。 立ち読みすると、とても良さそうだが、果たして欲しいのかどうか…ラジオというマスメディアも、カセットという媒体も、いまや過去のものとなったのだろう。 だが、この本はそのどちらもが主役だった頃の姿に他ならない。そ…

ラジカセ自由自在―キミの世界をつくる必勝サウンド術/小林一也

この本はもう手放してしまった本である。 ラジカセは、何だかとても魅力的だった。 ラジオとカセットが付いているだけ、と言ってしまえばそうなのだが、ラジカセがある生活というのが、ひとつのポップなスタイルだったような気がする。 ラジオもカセットもレ…