雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

シュルレアリスム/ジャクリーヌ・シェニウー=ジャンドロン


存在の困難さ


シュルレアリスムとは何だったのか?
という問いかけと意義を考察している。


シュルレアリスム

シュルレアリスム


一番の特徴は、1980年代に書かれている点、つまり1960年代以降の現代フランス思想を通過した上での考察であること。
内容は濃く、示唆にも富んでいるので、要約することは出来ない。


シュルレアリスムが現在にどう存在しうるか、という点に考えが広がる。


一般的な「シュール」という言葉に表されるような感覚、イメージ、言い回しではない、精神の在りようが考えるべきポイントなのではないだろうか?
著者も書いている通り、ブルトンを頂点とする帝国でもなく、ブルトン vs 追放者の対立運動でもなく、それぞれのシュルレアリストシュルレアリスムという言葉の下に何を追及しようとしたのか、それを理解する必要があると思う。
レッテルとしてのシュルレアリスムからは見えてこない本質は何か、そんなことに想いを馳せる。

(未完)