雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

Ambarvalia/旅人かへらず/西脇順三郎


詩とはスタイルであり詩人はスタイリッシュであるべきということ

Ambarvalia/旅人かへらず (講談社文芸文庫)

Ambarvalia/旅人かへらず (講談社文芸文庫)


久しぶりに読み返すと、モダニズムとはスタイルにこだわることなのだと思った。
昭和初頭の日本人の詩がなぜラテン的世界を詠うのか、それは言葉の持つイメージにこだわり、現実から離れ、言葉の持つイメージを純粋に追求すること、それが「Ambalvaria」の基調なのだと思う。
日本におけるシュルレアリスムは、その、モダニズムの文脈の中で展開され、言葉の持つイメージを追求したのだと思うが、それがシニフィアンなのかシニフィエなのかは曖昧だ。
おそらく、そのころの言葉の持つイメージと、現在の言葉の持っているイメージは、異なっているのだが、「詩」という存在はそんなことを考慮せず、一つの形象として提示することなのだろう。