不可視なバブル崩壊
- 作者: 椹木野衣
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2000/12
- メディア: 単行本
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評論を紹介しようとするのは難しく、まさに本のタイトルの通りではある。
バブル期のポップカルチャーと、バブル崩壊後の目に見えないところでの世界観の一変について、岡崎京子のマンガを通じて辿っているのだと思う。
それがもっとも先鋭化しているのは、現代美術であり、一昔前のサブカルチャーであり、そしてそれらの境界があっという間に消されていくという状況が、「平坦な戦場」に繋がっている。
だがすでに前衛も保守もなく、あらゆるものが平坦になっていくことの危機において、全ての文化がもはや死に向かっており、カワイイ世界は血塗られている。
(まだこの本においては、アメリカ同時多発テロは起きていない)
しかし岡崎京子自体、もはや忘れられている?