きせつもの
- 作者: 吉田健一,四方田犬彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1990/11/05
- メディア: 文庫
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金沢に行ったのは夏だったと思うが、この本を読んだのはいつだったろうか?読んだ当初はこんな小説があること、吉田健一という作家がいたことが、すごい発見だったように記憶している。その頃入手できる吉田健一の文庫は手に入れようと、あちこちの本屋を探し回った。(中公文庫で少しだけ残っていた)その時の印象で読み返し始めたのだが、何かが今ひとつしっくりこない。金沢に行った記憶とこの本の印象が混ぜこぜになっているのだろうか?金沢の料理は美味しく、町並みは風情があって、それが下敷きで古今東西の博識をパラパラといやみでない程度に振りかけて、といった小説なのであるが、何かが違う。何が違う?季節か?冬に読むべきだったか?ということで中断して、本棚にしまいこむ。