変わらないモチーフをどう感じるか
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/11/28
- メディア: 文庫
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昔から村上春樹は文庫本で買うことにしている。何となくハードカバーは似合わない。この本は、奇譚というよりは、やっぱり、ムラカミハルキの世界だと思う。日常に滑り込んでいる闇、といったモチーフは変わらない。それはそれでそれが、ムラカミハルキなのだが、それにのめりこむ事は出来ない。うまく言えないのだが、それは悪いかというとそうではなく、つまりそれが、最高評価なのかというと、そうではない、というような気がする。また、この本では、今までとちょっとトーンが変わっているように思う。これも正確ではないが、世界を変えるような意思の端緒のようなものが、見え隠れしているように思うのだ。