表層、または、B
- 作者: アンディウォーホル,Andy Warhol,落石八月月
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1998/08
- メディア: 単行本
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哲学というほどの哲学は無い。
だが、ウォーホルが目指していたものは判るし、ポップアートがその根底に抱えている毒とか闇といった部分が見えてくる。
アートをビジネスにするのではなく、ビジネスがアートなのだという。
ピカソは生涯に4,000点の傑作を描いたが、ウォーホルは一晩でシルクスクリーンで4,000枚刷ろうと思ったという。
あくまで表層にこだわり、髪を白髪に染め、皺取りテープを欠かさず、金を湯水のように使い、Bと電話で長話をする。
アート、または、アーティストという神話を、アンチという立場ではなく、無化すること。
ポップアートの商業性を肯定し、アートの神話につけこんでビジネスとして成功させること、そしてそれがメタレベルでのアートであること。
ただこの本はイライラする。