雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

ぼくの哲学/アンディ・ウォーホル


表層、または、B

ぼくの哲学

ぼくの哲学


哲学というほどの哲学は無い。
だが、ウォーホルが目指していたものは判るし、ポップアートがその根底に抱えている毒とか闇といった部分が見えてくる。
アートをビジネスにするのではなく、ビジネスがアートなのだという。
ピカソは生涯に4,000点の傑作を描いたが、ウォーホルは一晩でシルクスクリーンで4,000枚刷ろうと思ったという。
あくまで表層にこだわり、髪を白髪に染め、皺取りテープを欠かさず、金を湯水のように使い、Bと電話で長話をする。
アート、または、アーティストという神話を、アンチという立場ではなく、無化すること。
ポップアートの商業性を肯定し、アートの神話につけこんでビジネスとして成功させること、そしてそれがメタレベルでのアートであること。
ただこの本はイライラする。