思い出したくないけれど忘れられない
- 作者: 寺山修司
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/09/30
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 40回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
寺山修司の様々な著作から、「気のきいた言葉」を選んできたアンソロジーである。
選んだのは本人ではない。
そしてアルファベット順に並んでいるため、隣の言葉とは関係があるような無いような…
なぜ寺山修司に惹かれるのだろうか?
それは、寺山修司が言葉に、とりわけ短い言葉にこだわりのある人だったからだ、という気がした。
それが真実だとか、真理だとか、そういったことではない。
何かの的を得ているような。
叙情というのでもない。
研ぎ澄ました言葉が並べられているような感じだろうか。
少し違うような気がする。
そしてそれはどこか若い感じがしている。
10代の頃を思い出すような、思い出したくないけれど、忘れられない思い出のような、そんな感じがする。
きっとこの本はもう一度開いてしまうような気がする。
それは確信にも似ている。