のせられて
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/10/30
- メディア: 文庫
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先週の金曜日に帰りの電車の中で隣に座った方がこの本を読んでいた。
自分はその数日前に読み返していて、そのことを忘れていたのだが、うつらうつらとしていたその方の手から滑り落ちそうになっていたこの本を見て、ふとそのことを思い出した。
村上春樹がシングルモルトの故郷を訪ねるというエッセイである。
この本を読んで村上春樹を知りたいと思うことは無いだろう。
だが、シングルモルトを味わいたいと、不覚にも思ってしまう。
それはこの本を村上春樹に書いてもらおうとした出版社の(雑誌の?)編集者の策略にまんまと乗せられている。
ちなみに初めて読んだときは、ボウモアを買いに行った。
隣の席に座った方は、この本を読んでどう思ったのだろうか?
ある種の退屈さに眠気を誘われたのだろうか?
あるいは余韻に浸るうちに、夢の旅へと誘われたのであろうか?