雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

もし僕らのことばがウィスキーであったなら/村上春樹


のせられて

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)


先週の金曜日に帰りの電車の中で隣に座った方がこの本を読んでいた。
自分はその数日前に読み返していて、そのことを忘れていたのだが、うつらうつらとしていたその方の手から滑り落ちそうになっていたこの本を見て、ふとそのことを思い出した。
村上春樹シングルモルトの故郷を訪ねるというエッセイである。
この本を読んで村上春樹を知りたいと思うことは無いだろう。
だが、シングルモルトを味わいたいと、不覚にも思ってしまう。
それはこの本を村上春樹に書いてもらおうとした出版社の(雑誌の?)編集者の策略にまんまと乗せられている。
ちなみに初めて読んだときは、ボウモアを買いに行った。
隣の席に座った方は、この本を読んでどう思ったのだろうか?
ある種の退屈さに眠気を誘われたのだろうか?
あるいは余韻に浸るうちに、夢の旅へと誘われたのであろうか?