通路
- 作者: ジュールモヌロ,Jules Monnerot,有田忠郎
- 出版社/メーカー: 吉夏社
- 発売日: 2000/10
- メディア: 単行本
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あとがきによると、ジュール・モヌロは一時期シュルレアリスムに参加し、その後、バタイユ、レリスらの「社会学研究会」に参加したらしい。
シュルレアリスムをどう総括するのか、というテーマに対してポエジイの擁護、ロマン主義との比較、社会学としてのありよう、と視点を変えながら論じている。
ここにあるのは答えではないのだが、示唆に富んでいると言える。
モヌロの文章は詩的で、むしろ読み辛い部類であるが、端的にいえば、シュルレアリスムを近代性、モダニズムの極北に位置づけている。
芸術が芸術としての特権であり得たその果てにおいて、自己否定的に匿名性を導入してしまうことや、ランボーの評価において、その詩そのものではなく、詩の放棄に置いている点を評価する。
夢から神話に繋がる通路、それが