ゲームは二度とやらない
- 作者: 上條淳士
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/03/04
- メディア: コミック
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ようやくというか、やっとというか、追っ手がユキ、ナツ、カホのそばに迫ってくる。
ナツとカホは高校生なのだが、犯罪の一端に巻き込まれてゆく。
そもそもこの物語はそれを目指していたのではなかろうか、という方向へようやっと動き出すのだが、今更ながらに非日常性を主人公たちが意識させるような話に転がってしまう。
主人公たちは「家族」や「年齢」とは無関係だ。
そういった話が無いでもないが、電話の向こうや、「おばけ屋敷」に引っ越すことで、丹念に消されている。
それはこの物語が、「どこから」来て「どこへ」向かうのかという視点を消し去り、ある瞬間を閉じ込めたような物語を目指している、ということでもあろう。
また、この巻ではアシスタントたちが描いたようなページがいくつか見られるのも、何かの実験なのか、連載終了以降出せなかった理由なのかも知れない。