さらりと
- 作者: 田中優子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/04
- メディア: 新書
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タイトルの通りで著者も書いているが、「恋」という切り口で江戸の社会を切り取ってきているエッセイである。
「江戸時代とは」といった大上段に構えるのでもなく、その頃の人々がどのように暮らして、何を感じていたのかを、さらりと語っている感じだ。
美化することもなく、悲惨さを強調するのでもない。
著者の恋談義が所々に散りばめられているのは、ご愛嬌か。
江戸の描写をしつつ、それが現代に対する批評になっている点で、この本を読む価値はあるだろう。
例えば、心中だとか、性だとか、結婚だとか、家庭だとか、死だとか。