別の本を読んでいたのだが、息抜きに読み始めたこちらの本が先に読み終わった。
怪奇譚と言いつつ、原題は「Cuentos Breves y Extraordinarios」つまり、Extraordinaryで短い話、普通じゃないぐらいのニュアンスだろうか。
それにしても、古今東西の文献から仕入れた、短いと数行、長くても数ページで終わる話ではあるが、これだけ並べられると圧巻だ。
お通しだけでお腹一杯になるようなものだろうか。
むしろ、懐石料理のような手の込んだ一品を、少しづつ頂くと言ったほうが近いかもしれない。
- 作者: ホルヘ・ルイスボルヘス,アドルフォビオイ=カサレス,柳瀬尚紀
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 1998/06/30
- メディア: 単行本
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記憶に残ったのは、O・ヘンリーの書きかけ(絶筆?)の短編「夢」を、ボルヘスが結末を想像して書き接いだ話、チェスタトンの「超人」、カフカの「セイレーンの沈黙」といったところか。
見返すとまた読み出してしまうので危険だ。
(Bの読書、5冊目)