何となく落ち着かなくて、気忙しい毎日が続くと、百鬼園先生に手が伸びてしまう。
一気に読んでしまうのが惜しくて、未読で取っておいた阿房列車シリーズの三巻目である。
内容はもう今更説明する必要も無いのだが、目的もなく旅に出る随筆、とでも言っておけばいいだろうか。
いつもの、ヒマラヤ山系氏も、見送亭夢袋氏も登場する。
この随筆の面白さについて説明しても、百鬼園先生の筆力に及ぶべくも無く、きっと駄弁を連ねるだけだろうから、内容には触れないでおきたい。
読書はいつも電車の中なのだが、「犬吠崎」のくだりや、ヒラヤマ山系氏の写真のくだりで、ニヤニヤしそうになったというのも、別によくある話だろう。
読み終えてしまって、少々、寂しい心地がする。
- 作者: 内田百けん
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/06/27
- メディア: 文庫
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