梶井基次郎と中原中也は十代の頃に読んでおく本だと思っている。
というか、いまさら読むべき本ではない気がしていた。
ランボーもそうかも知れない。
もちろん、個人的な独断なので、正しいかどうかは知らない。
しかしそんな考えは、各社文庫本の夏のフェアに影響されているだけかもしれない。
夏に文庫本を読むことが、夏休みの宿題の読書感想文と繋がっている、とイメージしているだけかもしれない。
それなら定番で選ばれる、夏目漱石や芥川龍之介、川端康成、谷崎潤一郎、太宰治、三島由紀夫…
通り一遍の近代文学ならば、誰だって良いだろう、ということになってしまう。
そうではない。
梶井基次郎的なるものは、十代の何かと結びついてるような気がしている。
(言わずもがな、中原中也的なるものも然り)
そこで改めて読み返してみたのだけれど、半ば当たって、半ば外れているような気がした。
主人公(恐らく作者とイコール)が持っている焦燥感的なるものは、十代の自分は共感したであろうことは想像に難くない。
だが、しばしば描かれる、朽ち果てて行く光景に見いだす、退廃的なる美についてはどう思っていたのだろう。
むしろ、それらは、つげ義春によって映像化され、かせきさいだぁ≡によって唄い込まれた世界観を再認識した。
むしろ娘に感想を聞いてみたほうが、良いのかもしれない。
- 作者: 梶井基次郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/10
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 113回
- この商品を含むブログ (178件) を見る
- 作者: 梶井基次郎
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2011/04/15
- メディア: 文庫
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
- 作者: 梶井基次郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1954/04/25
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
- 作者: 梶井基次郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1991/05/25
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 20回
- この商品を含むブログ (62件) を見る