30代の前半の頃、熊野にはまった。
中上健次の描く熊野がその導入だったとしても、見聞きし、感じたのは全く異なる。
そして、熊野古道に代表される観光とも異なっている。
その経験を語ることを良しとはしないのだけれど、熊野的な空間をあれから他に見出せずにいる。
それが幸福なのか不幸なのかは判らない。
この本の著者もまた、熊野にはまったのだろうと思った。
書かれていることや、写されているものに対して共感は出来ないのだが、その語り口や題材の扱いから、この著者も熊野にはまったのだろうと思った。
- 作者: 木崎武尊
- 出版社/メーカー: 講談社出版サービスセンター
- 発売日: 2002/04
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログを見る